Full BASICはコード番号が0から127までの文字を使用することを前提に規格化されている。そのため,JISには128番以降の文字を扱うことにしてもよいという程度のことしか書かれていない。
本BASICでは,内部では漢字をMicrosoft漢字コード(Shift-JIS)で表現し,ファイル入出力においてもMicrosoft漢字コードを用いる。文字列の大小比較は内部表現に基づいてバイト単位で行う。
また,PRINT文の表示桁位置の制御やPRINT USING文の書式制御でも内部表現でのバイト長が用いられる。
部分文字列やPOS関数での文字位置,CHR$関数とORD関数,LEN関数,CHARACTER INPUT文における漢字の扱いにおいて,本BASICには2つのモードがある。ひとつは漢字を1個の文字として扱うモードであり,もうひとつはバイトを単位として文字列を扱うモードである。
2つのモードはOPTION CHARACTER文によって翻訳時に決定される。漢字を1個の文字として扱うことを指定するOPTION文は
OPTION CHARACTER KANJI
であり,バイト単位での文字列処理を行うOPTION文は
OPTION CHARACTER BYTE
である。OPTION CHARACTERの有効範囲は他のOPTION文と同様,プログラム単位である。なお,これらのうちのいずれも書かない場合は,漢字を文字として扱うモードになる。
漢字を文字として扱うモードでは,CHR$関数とORD関数はJISコードに基づいて漢字を扱う。
<補足> Linux版およびMAC版は,入出力はUTF-8,CHR$関数とORD関数はユニコードです。